経審における防災協定の締結による評価点について

公共工事の入札に参加するために必要となる経営事項審査(経審)では、財務状況や技術力だけでなく、
社会性や地域貢献の取組みも評価の対象とされています。

その評価項目の一つが、国や地方公共団体等との「防災協定の締結」です。

本記事では、経審における防災協定の評価の位置づけと、実務上の注意点について、分かりやすく解説します。

経営事項審査(経審)とは

経営事項審査(経審)とは、
公共工事の入札参加資格審査に用いられる、
建設業者の客観的な評価制度です。

経審の総合評点(P点)は、主に次の要素から構成されています。

  • 経営規模
  • 経営状況
  • 技術力
  • 社会性等(W点)

防災協定の締結は、この 「社会性等(W点)」 の評価項目に含まれます。

防災協定とは

防災協定とは、
地震・風水害・豪雪等の災害が発生した場合に、

  • 応急復旧作業
  • 道路啓開
  • 人員・建設資機材の提供
  • 災害対応への協力

などを行うことについて、建設業者と国・地方公共団体等があらかじめ取り決める協定です。

多くの場合、

  • 都道府県や市町村
  • 国の出先機関
  • 建設業協会等を通じた協定

といった形で締結されます。

経審における防災協定の評価位置づけ

防災協定の締結は、
経審の 社会性等(W点) における「防災活動への貢献状況(W3)」 の評価項目として扱われます。

評価は、防災協定を 締結しているかどうか によって判断され、

  • 防災協定を締結している場合:20点
  • 締結していない場合:0点

と点数化されます。

※協定の内容や活動実績によって点数が増減するものではなく、あくまで「協定の有無」が評価の基準となります。

評価対象となる防災協定の考え方

すべての防災協定が、必ず経審の評価対象になるわけではありません。
評価対象となるためには、協定の内容や実態が重要になります。

評価対象となる協定の例

  • 建設業者が保有する 技術力・人員・建設資機材 を活用し、災害復旧や応急対応を行うことが明確に定められているもの
  • 国や地方公共団体等との正式な協定であるもの
  • 現在も有効に存続しているもの

評価対象外となる可能性がある例

  • 実態が 請負契約や期間委託契約 とみなされるもの
  • 災害復旧に直接結びつかない 物資供給のみ を内容とするもの
  • 協定内容が抽象的で、建設業者の役割が明確でないもの
  • 有効期限が切れている協定

形式上「防災協定」と呼ばれていても、内容・実態によっては評価対象とならない場合があるため注意が必要です。

実務上の注意点

経審申請時の書類提出が必要

防災協定による評価を受けるためには、経審申請時に協定締結を証明する書類の提出が必要です。
協定書の写しや、協定の有効性が確認できる資料が求められます。

有効期間の管理

防災協定に有効期限がある場合、期限が切れていると評価されません。
更新・再締結の管理が重要です。

点数だけを目的にしない

防災協定の評価点は、経審全体の中で見ると 一部の要素です。

ただし、

  • 点数が拮抗している場合
  • 入札参加資格審査や自治体の格付け

では、結果に影響することもあります。

まとめ

  • 防災協定の締結は、経審の 社会性等(W点・W3) で評価される
  • 評価は 協定の有無 により、20点/0点で判定される
  • 協定内容や実態によっては 評価対象外となる場合がある
  • 経審申請時の書類提出と、有効期間の管理が重要

防災協定は、単なる点数対策ではなく、
地域に根ざした建設業者としての信頼性を示す重要な取組みでもあります。

経審・防災協定でお悩みの方へ

当事務所では、

  • 防災協定が経審の評価対象となるかの事前確認
  • 経審申請時の添付書類チェック
  • 経審全体を見据えた点数構成の整理

などをサポートしています。

「この防災協定は評価されるのか?」
「経審の点数にどう影響するのか?」
といった疑問がある場合は、お気軽にご相談ください。

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